1〜4部構成で、ドラッカーの言葉を使いながらソフトウェア開発の業務内容や進め方のパターンを解説しています。前職にて生産システム構築のプロジェクト業務を行っていたため、非常に興味深く勉強になりました。また著者が語るように、ソフトウェア開発業務に限らずすべての業務について参考になると思います。
現在のソフトウェア産業においては、アーキテクト(わかり易く言えば、基礎的能力、コミュニケーション能力、技術力を兼ねそろえた人)が不可欠だそうです。特に、顧客の要望が実現可能か否か?矛盾がないか否か?網羅しているか否か?をちゃんと認識してソフトウェア開発することが重要である点が印象的でした。
ふと思うに、ソフトウェア産業の発達により、システム思考、プロジェクトマネジメント、リーダーシップなどの言葉がより一般的になって他の産業でも使われるようになったような気がします。逆にいえば、他の産業はこれらの言葉を使う必要がないほど、以前は業務の仕方や考え方が属人的だったのかな?という風にも思いました。
知識労働とソフトウェア開発 (技評SE選書)
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